【d!】心まで、透明化してよ (ページ46)

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46話・rbr ページ46

監視室

rbr「…」

Aがオスマンに本音を吐露した
これが着火剤になって瞬く間に誤解はとける

それはええ。問題は

rbr「…スパイを、どう捕まえるかよな」

どれだけ監視カメラを睨んでも
それらしい人物が出てこない。けど
実害がでた。Aが倒れた

絶対、みつけて俺が手を下したる
天を舐めた罰を、分からせてやるんや

rbr「…A…」

モニター越しの彼女はショッピに
抱かれたまま夢の世界に堕ちていた
細く、あまりにも白い肌

半年間、彼女が傷つく様子を
ずっとみてきた。なのに、助けへんかった

rbr「…ご、めんなぁ…」

人の心がないとよくいわれる
それならば、そうなのなら

この罪悪感に似た胸が締め付けられる
感情はなんなんや

監視員は、また1人着物を濡らした
唯一監視カメラが置かれない部屋で
嗚咽を漏らしていく

───
翌朝

食堂

「…あの、私。部屋で、」

朝食の時間にひとらん様が部屋に
来た。車椅子に乗ってることを確認した
あと手慣れた手つきでここに運ばれていく

車椅子のせいで、抵抗もできなかった

けど、ここにきたらまた、毒が、

「ｯ…」
ht「…大丈夫。Aが食べる場所は今日から」

ht「俺とグルッペンの隣。いいね」
「…部屋で食べます…」
ht「車椅子の患者を閉じ込めるのは嫌だよ」

ht「ほら、ここね」

車椅子の安全ストッパーをON
戸惑うAの前に、少なめの
普通の朝食を差し出した。
グルッペンが見てくれるらしいし
毒の心配は無い

そのまま全員が集まり
《何故か不機嫌な》ちると
妙に機嫌がいいレパロウを横目に
食事が始まった

「…」
ht「…おいしい？」
「…はい、」

ht「…」

また泣いてる。Aは、
泣かないと食べられないんだろうか

ci「…」

俺らにバレへんようこっそり
泣きながら食べるAさん
こないだの件もあってまた痩せていた

どれだけ、俺らを守って
苦しむつもりなんやろ

俺は、別に、あんたが傷つくくらいなら

自分で気づいた方がマシや

「…」
gr「A、足はどうだ」
「…順調です」

触っても感覚が分からないほど、
ギプスをはめられているけど。

彼は、私に聞くことをやめた
そのまま無能に関心なんて持たなければいい

そうしないと、またあんな風に、

sn「ん？Aの足は今半分くらいやで」
「…」
gr「そうかそうか」